事の始まりは“2010/11/14(日) 12:30:08”に遡る。
とある人物が、数日間にわたり日本の電子掲示板にメッセージを残していった。
「数日間」、と記したのは、一定の匿名性のある電子掲示板において、書き込みが本人によってなされたものかが担保されないからだ。
その人物の特異さは、“未来(2062年)から来た”と自称した点にある。
その人物のユニークさに惹かれ、掲示板の住民達は様々な質問を投げかけた。
メッセージの内容は多岐に渡った。
そして“2010/11/16(火) 23:20:20”から1977日後の2016年4月15日での再会を約束し、その人物は電子の海に消えた。
ただ、数字に意味を求めすぎることは、判断を狂わせる確証バイアスになる。
その人物の来訪からおよそ4ヶ月後。
2011年(平成23年)3月11日(金曜日)14時46分18秒、東日本大震災が発生。
2011年(平成23年)3月11日(金曜日)14時46分18秒、東日本大震災が発生。
東北地方太平洋沖地震とそれに伴って発生した津波により、この人物の残したメッセージは、改めて注目されることになる。
“yあ 間 N意 埜 b於 ㋹”=「山に登れ」
多数の死者と福島第一原子力発電所事故の原因にもなった、津波に対する忠告としてクローズアップされた。
そしておよそ6年後の再会を約束した前日である2016年4月14日 21時26分、震度7を記録した熊本地震の前震が発生。
さらに本震は、再会の日付の翌日である2016年4月16日 1時25分に発生する。
さらに本震は、再会の日付の翌日である2016年4月16日 1時25分に発生する。
東日本大震災を境に、匿名の電子掲示板で、この人物を名乗る者が多数発生した。
そのため、現在その関連情報は時間経過とともに質が悪いものとなり、混乱の極みとなっている。
“真実は信実に変わり、偽りに変化”したために、災害への恐怖や未知なものへの期待は、その落差により怒りや失望へに転移した。
掲示板は新規スレッドが作成されづらくなり、人々の興味は薄れてきている。
この手の情報に限らず、多くの情報には賞味期限があり、この現象もその原則に則るのだろう。
ここに残すテキストは、無闇に社会不安を煽ることを目的としていない。
そして個人の利益を求めるものではない。
欲望が絡めば、利得を求めて情報の精度は歪んでしまう。
私は10年前に、毀誉褒貶相半ばする人物の再定義を行った経験はある。
以来、フィールドは違えど、情報を収集/分析/統合/解釈して、情勢に関する未来をある程度予測する、というサイクルを行っている。
以来、フィールドは違えど、情報を収集/分析/統合/解釈して、情勢に関する未来をある程度予測する、というサイクルを行っている。
今回はこの件に関して2016年8月31日という期限が切られたため、久々に電子掲示板にて何とかコミュニケーションを取ろうと試みた。
時間は私の味方ではない。
ただ、万が一にも真実が含まれていた場合の危機回避として立ち上げた。
立ち上げの際に編集を行う過程で、修正点も発見した。
それが、わずかにでもこの情報のカオスに相対する助けになれば幸いである。
(2016年8月記す)
それが、わずかにでもこの情報のカオスに相対する助けになれば幸いである。
(2016年8月記す)
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